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民泊、旅館業の違いを解説。ドミトリー型はどの種類?

本記事では、これから民泊を始めたい方向けに、住宅宿泊事業法と旅館業の制度の違い、さらに「ドミトリー型(相部屋)」で運営したい場合はどの制度を選ぶべきかを分かりやすく解説します。

近年、空き家や自宅の有効活用、副業としての宿泊事業が注目され、「民泊」を始める方が増えています。しかし一口に民泊といっても、実は複数の制度が存在しており、選ぶ制度によって手続きや営業条件が大きく異なります。

OSAYAさん
OSAYAさん

私も民泊運営してみたい
どんな種類があるのだろう?

民泊には大きく3種類あります
それぞれの違いを説明しますね

夫さん
夫さん

※注意 この記事では、一般で浸透している「家に旅行者を泊める」=「民泊」という表現で書いています。

弘前市で民泊の申請を実際に対応した際の記事もありますので、良かったら読んでみてください。


OSAYA行政書士事務所では、弘前市が中心のエリアで許認可取得や各種申請資料のサポートを行っております。
「調べてみたが自分で対応するのは不安」「忙しくて対応する時間がない」このような状況の場合は是非お気軽にご相談ください。

事務所住所:青森県弘前市青山5-13-3
電話番号:090-9494-0574
対応エリア:弘前市、黒石市、平川市、五所川原市、つがる市、青森市をはじめとした津軽地方全域

「民泊」には大きく分けて三つの制度がある

まず、宿泊事業として「民泊」を行う場合、次の三つの制度のいずれかで運営することになります。

住宅宿泊事業(民泊新法)

2018年の住宅宿泊事業法に基づき、自宅や空き家を宿泊に活用できる制度です。旅館業ではなく「住居」を前提とするため、一般家庭向けの宿泊提供に向いています。最大の特徴は、年間営業日数が180日までに制限されている点です。届出制のため手続きのハードルは比較的低く、初期費用を抑えて民泊を始めたい方に選ばれています。

旅館業(簡易宿所・ホテル・旅館)

旅館業法に基づく宿泊事業で、365日営業できる本格的な宿泊ビジネスです。ホテル・旅館・簡易宿所などの区分がありますが、民泊スタイルで最も利用されるのは「簡易宿所」です。建物構造・衛生・消防設備などの要件があり許可が必要となるため初期投資は大きくなりますが、収益性の高い運営が可能です。

ちなみにですが、ドミトリー型はここに属します。詳細は後ほど説明します。

特区民泊(国家戦略特別区域)

特定のエリアに限り、自治体が認定したルールのもと宿泊提供を認める制度です。営業日数に制限がなく、旅館業ほど設備要件が厳しくない場合もあります。ただし利用できる地域が限定されており、自治体ごとに独自の基準が設けられています。

※残念ながら青森は特区民泊が可能な地域には(現時点では)なっていないため、この制度を活用することは出来ません。


ドミトリー型(相部屋)はどの制度で運営できるのか

「ベッド単位で宿泊を受け付けるゲストハウスのような運営がしたい」「相部屋・二段ベッド型・ホステルのような形態で運営したい」というご相談を多くいただきます。

結論からいうと、ドミトリー型は住宅宿泊事業では運営できません。住宅宿泊事業は「住居としての空間を活用する制度」であり、プライバシー保護の観点から他人同士の相部屋が認められていません。

ドミトリー型で運営したい場合は、旅館業法の中でも「簡易宿所」での申請が必要です。不特定多数の宿泊客を受け入れ、複数のベッドスペースを提供する営業が可能で、いわゆるゲストハウス・ホステルの多くが簡易宿所で運営されています。

※補足すると、旅館業法は「1.旅館・ホテル」「2.簡易宿所」「3.下宿」の3カテゴリーに分けられており、それぞれ必要とされる要件も異なっています。


制度の違いをわかりやすく比較

制度営業日数手続きドミトリー運営向いている利用者
住宅宿泊事業
(民泊新法)
年180日以内届出不可空き家活用・副業感覚ではじめたい
旅館業
(簡易宿所)
制限なし許可可能ゲストハウス・ホステルのような本格運営
特区民泊実質制限なし(自治体要件あり)認定条件により可能対象区域で運営したい

制度によって営業の自由度が大きく変わるため、どれを選ぶかで収益性や必要な設備投資が大きく違ってきます。

どの制度にしようか迷われている方

今までの内容だけで判断すると、旅館業にしてしまった方が営業日数の制限もないため、より運用効率も上がるから旅館業一択のように見えるのですが・・・

「旅館業」の許可取得は難易度が格段に高く、既に所有されている物件を民泊でのご活用を考えているのであれば、開始時は住宅宿泊事業を選択される方が賢明かもしれません。(もちろん、物件の立地や規模にもよります)

申請面での主な差分を以下の表にまとめました。

項目住宅宿泊事業(民泊新法)旅館業
行政への手続き届出許可申請
審査の厳しさ比較的緩い厳しい(書類・図面・現地検査あり)
消防設備簡易な仕様でも可(物件による)旅館業仕様に適合必須
建築基準法上の用途変更原則不要(住宅のままで可)必要になるケースが多い(建築用途を「旅館」へ変更)
必要図面・資料平面図・間取り図程度で足りることも建築図面・消防図面・設備一覧等が必須
保健所との関係基本的に関与なし許可審査のメイン窓口(保健所)
許可までの期間数週間程度(自治体による)数ヶ月かかることが多い

旅館業は建築基準法・消防法への適合が求められ、用途変更や改修工事が必要になることも多く、費用や手続き負担は大きくなります。許可までの審査期間も長い点もデメリットとなります。

ただ、旅館業を申請して許可を取得する最大のメリットは、年間営業日数の制限がなく、自由に宿泊業を行える点です。住宅宿泊事業と異なり、ドミトリーや個室数の多い施設など幅広い運営スタイルが可能で、将来的な事業拡大とも相性が良いです。


まとめ

この記事では民泊の制度の説明をさせて頂きました。

住宅宿泊事業は住宅を生かして手軽に始められる一方、年間180日の営業制限やルールが多く、収益面での上限が生じやすい制度です。これに対し旅館業は、許可取得や建築・消防基準の適合など申請のハードルは高いものの、営業日数の制限がなく、ドミトリーや多人数宿泊など自由度の高い運営が可能です。
どちらが優れているというよりも、実現したい運営スタイルや収益計画に応じて選択することが重要となります。

そしてどちらの制度を活用するとしても、所有物件の改修を行う前に、まずは行政に相談し方針を定めることが重要です。

OSAYAさん
OSAYAさん

まずは行政との相談が一番大事です


この記事を書いたのはOSAYA行政書士事務所の佐藤卓也です。

事務所所在地の弘前市を中心として津軽地方全域で事業や生活に関わる行政対応をサポートしています。行政への書類作成や申請業務のフォローが必要な際は、いつでもお気軽にご連絡ください。