【青森/弘前】建設業法令違反事例を解説します
建設業許可を取得すると、「これで安心」「あとは工事をこなすだけ」と思われがちですが、
許可を持っているからといって、何でも自由にできるわけではありません。
国土交通省は、毎年、建設業法に違反した事例や監督処分の内容を公表し、全国の建設業者に対して注意喚起を行っています。
建設業法違反事例について 国土交通省HP
この記事では、青森県・弘前市で建設業を営む事業者様向けに、国土交通省のホームページに掲載されている建設業法の違反事例をもとに、行政書士の視点でわかりやすく解説します。

建設業許可を持っているのに、違反になってしまうケースって多いですよね
悪質というより確認不足で起こる法令違反も多いので事前に知っていれば防げるものが多いです

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技術者を配置できていない
国土交通省のHPに過去事案の多い違反行為として記載されている違反事例は以下です。(建設業法第26条関係)
・主任技術者・管理技術者の専任を要する工事で技術者を専任していなかった
・資格要件を満たさない者を主任技術者もしくは監理技術者として工事現場に配置
建設業法では、工事の規模や内容に応じて主任技術者または監理技術者の配置が義務付けられています。
「現場に名前があるだけ」では足りず、実態として適正に配置されているかがチェックされます。
資格要件や常勤性も非常に重要です。
無許可業者との下請契約
国土交通省のHPに過去事案の多い違反行為として記載されている違反事例は以下です。(建設業法第28条第1項6号該当)
建設業許可を受けないで建設業を営む者と、軽微な工事の金額以上の下請契約を締結した
まず押さえておきたいのが、軽微な工事の基準です。
建設業法では、一定の金額以下の工事については、建設業許可がなくても請け負うことができます。
・建築一式工事
1,500万円未満の工事又は延べ面積150㎡未満の木造住宅工事
・その他の建設工事の場合
500万円未満の工事
この金額を1円でも超える工事を請け負う場合は、必ず建設業許可が必要になります。
今回の事例のポイントは、下請業者が建設業許可を持っていない、それにもかかわらず軽微な工事の金額を超える工事を下請に出したという点です。
これは、無許可業者が違反になるのはもちろん、発注した元請業者も違反の対象になります。
この違反は、「許可が必要な工事かどうかの判断」と「下請業者の許可確認」を事前に行うことで防ぐことができます。
・工事金額は軽微な工事の範囲内か
・下請業者は該当業種の建設業許可を持っているか
・契約金額や追加工事で基準を超えていないか
少しでも不安がある場合は、契約前の段階で確認することが最も安全です。
「元請業者から建設業許可を取るように言われたので、許可を取りたい」というご相談をいただき、実際に新規で建設業許可の手続きをさせていただいた建設業者様も多くいらっしゃいます。
以前、建設業新規許可申請についての記事も書いているので、宜しければ参考にしてください。
【青森/弘前】建設業新規許可申請を徹底解説
無許可営業
国土交通省のHPに過去事案の多い違反行為として記載されている違反事例は以下です。(建設業法第3条関係)
建設業許可を有していないにもかかわらず、軽微な工事の金額以上の工事を請け負った
繰り返しになりますが、建設業法では、一定規模以上の建設工事を請け負う場合には、建設業許可が必要と定められています。
ただし、すべての工事に許可が必要というわけではなく、次の「軽微な工事」に該当する場合は、例外的に許可が不要です。
・建築一式工事の場合
1,500万円未満の工事又は延べ面積150㎡未満の木造住宅工事
・その他の建設工事の場合
500万円未満の工事
この金額を1円でも超える工事を請け負う場合は、必ず建設業許可が必要になります。
今回の事例では、建設業許可を取得していないにもかかわらず、軽微な工事の金額を超える工事を受注しているという状態です。
これは、許可が必要な工事を、許可なしで請け負ったということになり、建設業法違反に該当します。
また、同時に重要なのが、建設業許可は法人としてまたは個人事業主として取得するものですが、建設業許可を持っているからといって、どんな工事でも請け負えるわけではないということです。
建設業の許可は全部で 29業種 に分かれており、例えば、内装工事業、電気工事業、管工事業、とび・土工・コンクリート工事業など、工事内容ごとに許可が区分されています。
つまり、内装工事の許可を持っていても電気工事を500万円以上で請け負うことはできません。
「建設業許可は持っている」というだけでは足りず、その工事内容に対応した業種の許可を持っているかが重要になります。
以前、建設業許可の業種についての記事も書いているので、宜しければ参考にしてください。
【青森/弘前】建設業許可の「業種」とは?
契約書未作成
国土交通省のHPに過去事案の多い違反行為として記載されている違反事例は以下です。(建設業法第19条関係)
工事の請負契約に関し、書面による契約書の作成を行わなかった
建設業法では、建設工事の請負契約は、書面で行わなければならないと定められています。
工事契約は着工前に書面で行う必要があり、口頭契約など書面を交わさない契約及び工事着工後に契約書面を交付する行為は建設業違反になります。
契約書には、工事内容、請負代金の額、着手及び完工の時期など一定の事項を記載する必要があります。
国土交通省のHPに掲載されている建設企業のための適正取引ハンドブックには、建設業違反となる行為や注意点などがとても分かりやすく書かれているので、是非参考にしてみてください。
一括下請負
国土交通省のHPに過去事案の多い違反行為として記載されている違反事例は以下です。(建設業法第22条関係)
自社が直接請け負った工事を下請業者に一括して請け負わせ、施工に実質的に関与していると認められない状況にあった
建設業法では、元請業者が請け負った工事について、工事の全部を下請業者に一括して請け負わせ(丸投げ)元請が実質的に関与していない、このような状態を原則として禁止しています。
国土交通省のHPに元請業者、下請業者それぞれが果たすべき役割について記載されている資料がありますので、参考にしてみてください。

他法令違反
国土交通省のHPに過去事案の多い違反行為として記載されている違反事例は以下です。(建設業法第28条第1項第3号該当)
法人若しくは役員等が建設業に関連して他法令で刑が確定した
この違反で特に注意すべきなのが、対象が法人だけではないという点です。
建設業法では、代表取締役、取締役、執行役実質的に経営を支配している者といった 「役員等」 が刑を受けた場合も、許可に影響すると定められています。
会社は問題なくても、役員個人の問題で許可が取れない、維持できないというケースがあり得ます。
他法令違反で刑が確定すると、建設業許可が取得できない、すでに許可を持っている場合は取消しや更新不可といった重大な影響が生じる可能性があります。
まとめ
建設業法違反の多くは、意図的な不正というよりも「知らなかった」「昔からの慣習だった」といった認識のズレから起こることが多いです。
無許可営業、契約書未作成、一括下請負、下請業者の選定ミス、役員等の法令違反などは、いずれも日常業務の延長で発生しやすいものです。
建設業許可は取得して終わりではなく、適正な契約、施工体制、法令遵守を継続することが重要です。少しでも不安を感じた段階で確認することが、違反を防ぐ最大のポイントです。
青森県、弘前市周辺で建設業許可についてお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
この記事を書いたのはOSAYA行政書士事務所の佐藤沙耶です。
事務所所在地の弘前市を中心として津軽地方全域で事業や生活に関わる行政対応をサポートしています。行政への書類作成や申請業務のフォローが必要な際は、いつでもお気軽にご連絡ください。


